L2|一次側/二次側(責任範囲の判断)

マンションの水トラブル、
まず誰に連絡?

このページは「原因を特定する」ためではありません。
「誰の管か」を確かめて、連絡先を間違えないためのページです。

まず、建物の種類を選んでください

一次側/二次側の考え方は、建物の種類で少し変わります。

一次側 メーターより手前(共用部・建物側)→ 管理会社・管理組合に連絡
二次側 メーターより先(専有部・自分の部屋)→ 自分で業者手配 or 管理会社経由

📋 現場でよくある誤判定(マンション編)

  • 「天井から水漏れ=上階の責任」→ 共用配管(縦管)が原因なら管理組合負担のケースも多い
  • 「自分の部屋だけ=自己責任」→ メーター以前の問題なら管理会社連絡が先
  • 「勝手に業者を呼んだ」→ 管理会社経由でないと費用負担してもらえないことも

🔍 よく検索される言葉: マンション 水漏れ 誰に連絡/天井 水漏れ 管理会社/共用部 専有部 違い/水漏れ 自分で業者 呼んでいい?/上階 水漏れ 責任 費用/パイプスペース 水漏れ

🏢
分譲マンション
区分所有
🏠
賃貸マンション
アパート
借りている
🏡
戸建て
→ 別ページへ

戸建ての方へ
戸建ては「一次側/二次側」の考え方が少し異なります。
給水vs排水の判断ページ連絡先判断ページへどうぞ。

🏢 分譲マンションの費用負担・保険のポイント

💰 費用負担の基本

一次側(共用部)

管理組合の負担
(修繕積立金から)

二次側(専有部)

区分所有者の負担
(あなたの負担)

📋 責任の境界(床スラブ基準)
排水管は「床スラブ(コンクリート)」の上か下かで区分が変わります。
スラブより下=点検・修理が自室からできない=共用部扱いになることが多い
※マンションの管理規約で異なる場合あり。必ず確認を。

🛡️ 使える保険(確認しておくと安心)

  • マンション総合保険:共用部の事故に対応(管理組合加入)
  • 個人賠償責任保険:下階への損害賠償に必須(火災保険の特約で確認)
  • 水ぬれ原因調査費用特約:原因調査の費用を補償(管理組合の保険で確認)
  • 火災保険(水濡れ補償):自室の被害修復に使える(2022年10月以降は免責5万円に注意)

📊 築年数と漏水リスク
国交省調査によると、マンションの5軒に1軒が水漏れを経験。
築30年超では約46%が経験済み。給湯管(銅管)は築20年頃から穴が開くリスクあり。

⚠️ 注意:最近、管理組合の保険から個人賠償責任保険が外れるケースが増えています。
ご自身の火災保険に特約がついているか、今のうちに確認しておくと安心です。
※保険会社が「求償権」で加害者に請求してくることもあるため、加害者になった場合も保険が必要です。

判断ルール(この3つだけ)

  • メーターより手前(一次側) → まず管理会社・管理組合へ
  • メーターより先(二次側) → 自分で対応(または自分で業者手配)
  • 分からない・共用部っぽい → まず管理会社に連絡

水トラブルが起きたら、
この順番で動いてください

原因を調べる前に、まず被害を止めて、連絡先を決めてください。

1

止水・被害拡大防止(できる範囲で)

止水栓の位置が分かれば閉める。床に広がる水をタオルで吸い取る。
下階に被害が出そうなら、責任追及ではなく「被害防止」として一報を。

⚠️ 止水栓で止まるのは「自分の部屋だけ」です。上階からの漏水は、自分の止水栓を閉めても止まりません。止水栓が分からない・止まらない場合は、STEP2へ。
2

「管理会社ルート」か「自分手配ルート」かの分岐

一次側(共用部)っぽい → 管理会社・管理組合へ
二次側(専有部)っぽい → 自分で業者手配
分からない → まず管理会社へ(対応範囲外なら教えてもらえる)

3

記録を残す(写真・時間・状況)

保険申請・責任確認で後から必要になることがあります。
漏れている場所、水の量、いつから始まったかを記録しておくと安心です。

💡 このページのゴール
「原因を特定する」ことではありません。「最初の連絡先を間違えない」ことがゴールです。
責任や費用の話は、契約・管理規約・原因によって変わるため、このページでは決めません。

一次側・二次側って何?
メーターを境に連絡先が変わる

専門用語は覚えなくて大丈夫です。
「メーターより手前か、先か」だけ意識してください。

責任境界のイメージ

一次側

道路の本管

メーターまで

メーター

境界

二次側

メーター

各部屋の蛇口

一次側の問題

→ まず管理会社・管理組合へ

二次側の問題

→ 自分で対応・業者手配

分譲と賃貸で、連絡先が少し違います

分譲マンションの場合

一次側(共用部) → 管理会社 or 管理組合
二次側(専有部) → 区分所有者(あなた)が対応

賃貸マンション・アパートの場合

一次側(共用部) → 管理会社 or 大家
二次側(専有部) → まず管理会社 or 大家に連絡(費用負担は契約による)

💡 分からなければ、まず管理会社に連絡
「一次側か二次側か分からない」場合は、まず管理会社に連絡してください。
対応範囲外であれば、そう教えてもらえます。それから自分で動いても遅くありません。

あなたの状況に一番近いケースを選んでください

このページの結論は「連絡先の方向」だけです
責任の所在・費用負担は、契約・管理規約・原因調査の結果で変わります。
このページでは断定しません。まず「誰に連絡すべきか」を整理します。

🔍 検索例:マンション 天井 水漏れ/上階 水漏れ 責任/漏水 誰が払う/天井 シミ 水

Q1

漏れている場所はどのあたりですか?

まず管理会社へ

上階の専有部 or 共用配管の可能性

上階の専有部からの漏水か、共用縦管からの漏水か、原因調査が必要です。管理会社に連絡し、上階への確認は管理会社経由で行うのが安全です。

⚠️ やってはいけないこと

  • 上階に直接怒鳴り込む(証拠なしの責任追及はトラブルの元)
  • 原因が分からないまま「上階が悪い」と決めつける
まず管理会社へ

共用縦管(共用部)からの漏水の可能性

パイプスペース(PS)や廊下側に近い場合、共用縦管からの漏水の可能性があります。共用部の問題は管理会社・管理組合の対応範囲です。

まず管理会社へ

屋上防水 or 共用配管の可能性

最上階で上に部屋がない場合、屋上防水の劣化や共用配管の問題の可能性があります。いずれも管理会社・管理組合に連絡してください。

まず管理会社へ

原因調査が必要です

漏れている場所が特定できない場合、まず管理会社に連絡してください。原因調査の手配を相談できます。

▼ 判断分岐事例(ケース①|天井から水漏れ)

状況:リビングの天井から水が染み出してきた。真上は上階のキッチン。

  • 管理会社に連絡 → 上階に確認してもらった
  • 上階のキッチン排水管の接続不良が原因だった

→ 自分で上階に怒鳴り込まず、管理会社経由で確認したのが正解

🔍 検索例:マンション 壁 水音/床下 水漏れ 音/共用配管 漏水/PS 水漏れ

Q1

水音がする場所はどのあたりですか?

まず管理会社へ

共用縦管の可能性

パイプスペース(PS)付近や廊下側の壁からの水音は、共用縦管の問題の可能性があります。管理会社に連絡してください。

専有部の可能性

専有部配管の問題の可能性

キッチンや浴室の床下・壁の中は、専有部の配管が通っていることが多いです。
賃貸の場合:まず管理会社 or 大家に連絡してください。
分譲の場合:自分で業者手配が基本ですが、判断に迷う場合は管理会社に相談も可能です。

まず管理会社へ

場所の特定が先です

水音の場所が特定できない場合、まず管理会社に連絡して相談してください。専有部の問題だと分かれば、そこから自分で動いても遅くありません。

🔍 検索例:マンション 蛇口 水圧 弱い/専有部 水漏れ/トイレ 水 止まらない マンション

Q1

他の部屋や共用部でも同じ症状は起きていますか?

専有部(二次側)の可能性

自分の部屋の設備・配管の問題

自分の部屋だけで起きている場合、蛇口・トイレ・専有部の配管など、二次側の問題の可能性が高いです。
賃貸の場合:まず管理会社 or 大家に連絡。設備の経年劣化なら大家負担の場合もあります。
分譲の場合:自分で業者手配が基本です。

まず管理会社へ

共用部(一次側)の問題の可能性

複数の部屋・階で同じ症状が出ている場合、共用部の配管や設備の問題の可能性が高いです。管理会社・管理組合に連絡してください。

確認をお願いします

他の部屋の状況を確認してみてください

近隣の住人や管理人に、同じ症状が出ていないか確認してみてください。自分の部屋だけか、複数の部屋かで、連絡先が変わります。

🔍 検索例:マンション 断水/共用部 漏水/給水ポンプ 故障/マンション 水 出ない 全戸

Q1

どんな異常ですか?

まず管理会社へ

共用部の給水設備の問題 or 断水の可能性

複数の部屋で同時に水が出ない場合、共用部の給水設備の問題、または地域の断水の可能性があります。管理会社に連絡してください。

まず管理会社へ

共用排水管の詰まり・トラブルの可能性

複数の部屋で排水が流れない・逆流する場合、共用排水管(縦管)の詰まりやトラブルの可能性が高いです。管理会社・管理組合に連絡してください。

まず管理会社へ

共用部の配管 or 貯水槽の問題の可能性

複数の部屋で水の色や臭いがおかしい場合、共用部の配管のサビや、貯水槽(受水槽)の問題の可能性があります。管理会社に連絡してください。

🔍 検索例:マンション 排水 逆流/下水 つまり 上階/排水管 共用部 詰まり

Q1

どこの排水で起きていますか?

専有部の可能性

その排水口の詰まり(専有部)の可能性

1箇所だけの詰まりは、その排水口から専有部の横引き配管までの詰まりの可能性が高いです。
賃貸の場合:まず管理会社 or 大家に連絡。
分譲の場合:自分で業者手配が基本です。

専有部の可能性

トイレの詰まり(専有部)の可能性

トイレだけの詰まりは、便器から専有部の配管までの詰まりの可能性が高いです。
賃貸の場合:まず管理会社 or 大家に連絡。
分譲の場合:自分で業者手配が基本です。

⚠️ やってはいけないこと

  • 熱湯を流す(便器が割れる可能性)
  • 針金などで無理に押し込む(配管を傷つける)
確認が必要

専有部の合流点 or 共用部の可能性

複数の排水口で同時に起きている場合、専有部の配管の合流点、または共用縦管の問題の可能性があります。まず管理会社に連絡して相談してください。

まず管理会社へ

共用排水管の問題の可能性が高い

他の部屋・階でも同じ症状が出ている場合、共用排水管(縦管)の詰まりやトラブルの可能性が高いです。管理会社・管理組合に連絡してください。

🔍 検索例:パイプスペース 水漏れ/メーターボックス 漏水/MB 濡れてる/PS 水たまり

Q1

濡れている場所はどこですか?

まず管理会社へ

共用縦管からの漏水の可能性

パイプスペース(PS)内の配管は、共用縦管であることが多いです。管理会社・管理組合に連絡してください。

⚠️ やってはいけないこと

  • パイプスペース内を勝手に触る・修理しようとする
  • 管理会社を飛ばして自分で共用部を修理する(費用負担で揉める原因)
まず管理会社へ

一次側(メーター周辺)の問題の可能性

メーターボックス内の漏水は、一次側(共用部)の問題の可能性があります。管理会社・管理組合に連絡してください。

まず管理会社へ

共用部の問題です

玄関前・廊下などの共用部が濡れている場合、共用部の配管や設備の問題です。管理会社・管理組合に連絡してください。

どれにも当てはまらない場合

どのケースにも当てはまらない、または「よく分からない」と感じている場合、無理に当てはめなくて大丈夫です。

迷ったら「まず管理会社に連絡」でOKです。
管理会社の対応範囲外であれば、そう教えてもらえます。そこから自分で動いても遅くありません。

連絡先を決めるための観察ポイント

「原因を特定する」ためではなく、「連絡先を間違えない」ための観察です。

観察①|位置はどこか

PS・メーターボックス・廊下側 → 共用部(一次側)の可能性 → まず管理会社
部屋の中(キッチン・浴室・トイレ) → 専有部(二次側)の可能性

観察②|範囲はどこまでか

自分の部屋だけ → 専有部(二次側)の可能性
複数の部屋・階で同時 → 共用部(一次側)の可能性 → まず管理会社

観察③|上下階との関係

天井からの漏水(上階が原因?) → まず管理会社経由で確認
下階に被害が出そう → 責任追及ではなく「被害防止」として一報

観察④|時間(いつから・急に・徐々に)

急に大量の水 → 緊急度高い → すぐに連絡
徐々に悪化 → 今すぐ緊急ではないが、早めに連絡

よくある勘違い(間違えやすいポイント)

マンションの水トラブル=全部管理会社が直す
→ 二次側(専有部)は自分で対応が基本(賃貸は契約による)

天井からの水漏れ=上階住人の責任
→ 共用縦管が原因の可能性も。まず管理会社経由で確認

止水栓を閉めれば上階からの漏水も止まる
→ 止水栓で止まるのは自分の部屋だけ。上階は止まらない

管理会社に連絡すればすぐ業者が来る
→ 緊急対応は別途自分で手配が必要な場合も(特に夜間・休日)

パイプスペース内も自分で直せる
→ 共用部を勝手に触ると費用負担で揉める原因に

ここまで来たあなたへ

ここまで読んだあなたは、もう「どこに連絡すればいいか分からない状態」ではありません。

  • 一次側(共用部)か二次側(専有部)かの目星がついている
  • 「まず管理会社」か「自分で対応」かの方向が分かっている
  • やってはいけないことを知っている

正直にお伝えしておきたいこと
このページでは「責任の所在」「費用負担」は断定していません。
それは、契約・管理規約・原因調査の結果で変わるからです。

このページのゴールは、「最初の連絡先を間違えないこと」だけです。
責任や費用の話は、適切な連絡先に相談した後で決まります。

迷ったら「まず管理会社」でOK

管理会社の対応範囲外であれば、そう教えてもらえます。
そこから自分で動いても遅くありません。

水が止まらない・管理会社がつながらない場合

止水栓の位置が分からない・閉めても止まらない場合、止め方をご案内します。

電話で止め方を聞く

※ 応急処置の案内のみ・通話料無料

🌙 夜間・休日に見ている方へ

管理会社がつながらない場合
→ 緊急連絡先が掲示板や契約書に書いてあることが多い
水が止まらない・被害が広がっている場合
→ 元栓を閉める・タオルで吸い取る・下階に一報
被害が拡大しない状況なら
→ 翌営業日に管理会社へ連絡でも間に合うことが多い
止水栓が分からない・止まらない場合
→ 電話でご相談ください(止め方をご案内します)
LINE写真相談

写真で「一次側か二次側か」を
整理します

位置や状況を言葉にするのが難しい場合、写真で送っていただければ整理のお手伝いをします。

1

漏れている場所の全体

天井・床下・壁など、位置が分かるように

2

メーターボックスの位置

分かれば撮影してください

3

パイプスペース・天井の状態

濡れている箇所・染みの範囲など

写真を送って相談する

24時間受付・相談無料・しつこい営業はしません

この記事について

この記事は、水道トラブルの現場対応に携わり、マンション・アパートでの判断ミスや連絡先間違いの事例をもとに、生活者が連絡先を間違えないための判断整理を目的として作成しています。

筆者は、水道修理の現場対応を500件以上経験し、技術指導員として30名以上を現場に送り出してきました。現場では「管理会社を飛ばして共用部を直してしまった」「上階に怒鳴り込んだら共用配管が原因だった」という連絡先ミスを数多く見てきました。

記事作成:森本 崇寛(ハロー水道修理屋さん)|著者情報はこちら